エクスタミネーター
- 2019.03.28
- シネラマ島奇談
ベトナム帰りの精肉工場社員が、戦友に全身麻痺の重症を負わせたチンピラに正義の鉄槌をくらわす! これですっかり調子に乗った精肉工場社員はNYのマスコミ各位に「私は社会の悪を糾す『処刑人』である!」などという赤面ものの中坊ライクな声明文を送りつけ、その後は私刑のオンパレード! 社長も私刑! 風俗店の親父も私刑! ゆきずりの犯罪者も私刑! あっちも私刑、こっちも私刑! といったかんじの廉価版『タクシードライバー』。テンポよく人がさくさく殺されてゆくので、観ていてここちよかったです。
僕の選んだ『エクスタミネーター』おもしろ処刑ランキング
3位 チンピラの拷問に火炎放射器!
火炎放射器というアイテムを初犯時に用いる発想が実に豪気。アクションゲームのアイテムでいったら、まずナイフがあって、鉄パイプがあって、ピストルがあって、刀があって、そのあとくらいに手に入るパワーアップアイテムが火炎放射器やチェーンソーだと思うのですが、そういった位置づけのレアアイテムであるべき火炎放射器が本作ではしょっぱなに登場。僕たちの好きなスパロボでたとえると、∀ガンダムが参戦直後から月光蝶を使えるようなもの。それは流石にゲームバランスぶち壊しですよね。ちなみに『第3次スーパーロボット大戦Z 天獄篇』では参戦直後から月光蝶が使えるのですが、その代わり使い勝手が悪いかんじに調整されています。ほらー、みんなちゃんとそういうとこ考えてるんだよー。
2位 44マグナム+自作の水銀弾!
ベトナム帰りのきちがいは何かというと44マグナムの銃弾を改造したがる習性があるらしく、『タクドラ』トラヴィスのダムダム弾製作に対して、エクスタミネーターさんは水銀弾で対抗。ドリルでマグナム弾を穿孔し、そこに水銀を流し込んでフタをするという素朴な工芸ではありますが、こいつが人体に打ち込まれると水銀が体内に炸裂し、RPGでいうところの「どく」系バッドステータスに! エグい! ゾウをも殺すといわれる44マグナム自体が殺傷力抜群のメラゾーマみたいなもんなのに、それにバッドステータス効果まで付加させますか普通!? 少しはゲームバランスというものを考えてあげて!
1位 社長を挽肉製造マシーンで食品加工!
人間まるごと放り込めるような巨大挽肉製造機が本当にあるのかどうか知りませんが、これは見た目にインパクト大! 上から放り込まれた社長が挽肉になって、下からウニウニと排出されるところまで映す悪趣味ぶり! 世の社長しょくんも、従業員待遇がブラックすぎると挽肉にされて殺されちゃうので気をつけようね。
(おまけ)次点 主人公の戦友を襲うNYのチンピラ!
NYのチンピラ連が主人公の友だちであるマイケルさんをフルボッコして全身麻痺のミリオンダラーベイビー状態にしてしまうシーンがあるのですが、その時にチンピラがグヘヘーなどと笑いながらマイケルさんの脊髄に深々と突き刺した凶器はなんと熊手。……熊手!? ニューヨーカーに果たして熊手なるアイテムは必要なのか!? マンハッタン島の入り江で潮干狩りでもしようというのか、ニューヨーカーよ!?