目競

目競

太政大臣・平清盛主導の強引な遷都によって日本の首都が福原へと移され、No Taira family, No Life的なキャンペーンをますます強めていた不穏な時代のこと。福原では様々な奇怪な事件が発生したのですが、このエピソードもその中の一つ。

ある朝、清盛が妻戸を開いて中庭を眺めたところ、なぞのモンスターとエンカウント。それは死人のされこうべに目玉のついたちっこいモンスターで、いわゆるスライム的なザコ敵と思われました。初めは二匹くらいしかいなかったそのザコ敵は、「されこうべAは仲間をよんだ」「されこうべCがあらわれた」「されこうべBはなかまをよんだ」「されこうべDがあらわれた」……といったかんじで、ねずみ算式にその数をどんどん増やしてゆく。モンスターの個体識別用に付されるアルファベットはZをゆうに超え、やがてその表示は『スーパーマリオブラザーズ』無限増殖時のごとく不穏にバグり始めてゆきます。さすがに身の危険を感じた清盛入道。この時の様子を『平家物語』は

「入道相国、『人やある、人やある』と召されけれども、をりふし人も参らず」

と記している。これをドラクエ風に翻訳すると

「トルネコは なかまをよんだ! しかし だれもこなかった」

というかんじ。さらに続きの文をDQライクに訳すと、

「?!! されこうべたちが……!」

「なんと されこうべたちが がったいして」

「全長40メートルの大頭があらわれた!」

となります。なるんです。

大頭には千万の目がついていて、それで一斉に清盛を睨みつけたものの、そこはさすがの清盛先生。キングされこうべにガンをつけ返し、なんとモンスターを一瞬にして消滅させたとのこと。おそらくはニフラムを使用したものと思われます。すごいぜ勇者きょもり!

でもまあ、この後ほどなく東国で頼朝が挙兵して、清盛はマラリアかなんかにかかって死ぬんですけどね。