シネラマ島奇談

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団地七つの大罪

まずはこの、壮大でかっこよすぎるあまり僕が全文筆録するに至った冒頭のナレーションを黙読していただきたい。 見たまえ諸君、この白亜のアパート群を。 この巨大なすばらしき類型の美しさを。 これこそ現代の城だ。 われわれホワイトカラー族が、いや、日本人の大半を占めるミドルクラス3000万の人間が憧れ、夢に見る現代の城だ。 この砦の一角に入城を許されるのは、厳重な資格審査を経たうえに、わらの山から一本の針 […]

コードギアス 復活のルルーシュ

きれいに完結している作品なので、放映終了の翌年ぐらいに本作が公開されていたら「おいおい蛇足じゃないの……」「『ロッキー5』かよ……」とネガティブな印象を抱いていたかもしれないけれど、もう十年も経っているので蛇足かどうかや整合性などはもはやどうでもよく、娯楽性の高い新作を観ることができて単純に楽しかったです。 ネタバレにならない範囲の感想としては、僕の好きな奇跡の藤堂が幸せそうで良かった。

人間蒸発

「ドキュメンタリー」と聞くと、「おや、報道やジャーナリズムの親戚かな」「パラメータは『かしこさ』重視で『ちから』のような格闘系ステータスは低めなのかな」などと思いがちですが実はさにあらず、ドキュメンタリーこそ「ちから」ステータス全振りの暴力装置になりうることを如実に示す傑作だと思いました。 プライバシーの概念が今ほど浸透していない時代のこととはいえ、根掘り葉掘りの個人情報暴露で出演者にダメージを与 […]

クイーン・オブ・ザ・ヴァンパイア

『インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア』でトム・クルーズが好演した吸血鬼レスタトをなんかそのへんのにーちゃんが演じ、よせばいいのにレスタトのその後を描いてしまった本作。とはいえそれなりに面白かったです。 それにしても、本作は前作と比べてだいぶトホホ度があがってます。へっぽこバンドのロッキン演奏によって百年の眠りから目覚めてしまうレスタトもレスタトですが、「吾輩はヴァンパイアである」と言い張るレスタト […]

平成ジレンマ

かつて戸塚ヨットスクールといえば、お母さんが聞きわけのないお子さんを叱るときに「言うこと聞かないと戸塚ヨットスクールに連れていくわよ!」とその名をチラつかせるだけで子供がビビりまくったという昭和の最恐しつけアイコンでした。つまり民俗学的には「なまはげ」「隠れ座頭」「夜道怪」「百々爺」「ゲドガキのバケモン」などの妖怪と同列で、それはまあ大したものだったわけですが、その昭和の大妖怪が平成の現在いったい […]

ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル

なぞのゲーム「ジュマンジ」を起動すると謎の太鼓音がドンドコ響き渡り、登場人物たちはそれぞれが選んだアバターの姿となってゲームの世界に閉じ込められてしまうのであった…… といった設定は『ソードアート・オンライン』、もしくは「なろう系」などにも通底するかんじであり、いっけん日本的ではありますが、日本のクリエーターは「主人公が異世界では筋肉ムキムキのドゥエイン・ジョンソンになる」という設定を思いつかない […]

ジョジョの奇妙な冒険 ファントム ブラッド

ファンの贔屓目、山吹色の贔屓疾走目からみてもかなり微妙な出来でした。 よかった点は、DIOの馬車登場シーンの原作に肉薄する大仰さとsoul’d outの主題歌がわりとかっこよかったことくらい。 話自体はかなり大胆なダイジェストとなっており、タルカスとブラフォードらしきゾンビは2秒くらいしか登場しないし、ダイアーやストレイツォの出番はカット、ポコやポコのお姉ちゃんも未登場なので「明日って […]

インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア

時は20世紀のサンフランシスコ、一人のインタビュアーを前に己の半生を淡々と語るルイから映画は始まります。彼の紡ぎ出す物語たるや実に奇想天外なもので、彼の昔話は18世紀のニューオリンズ、吸血鬼レスタトとの出会いから狂い始めていくのであった……といったかんじのハートフル日陰者ストーリー。モンスターパニックムービーではなく、人間を糧として永遠に生き続けなければならないヴァンパイアの苦悩をつづった陰気で面 […]

ツールボックス・マーダー

新婚夫婦の越してきたレトロなアパートは、実は黒魔術にどハマりした変態が独自の魔術理論に基づいて設計したアメリカ版「三角屋敷」だった! アパート内部の隠し部屋を暗躍し、住人を次々に毒牙にかけてゆく殺人鬼! なんと恐ろしい! ……しかしそれにしても、住人の居住空間の延べ床面積よりも広いんじゃないかと思われるほどゆったりした平米の隠し部屋って一体!? アパートの管理人さんも、建物の大きさに対する住人たち […]

アインシュタインの脳

今なおどこかに保存されているといわれる「アインシュタインの脳」を求め単身渡米したアインシュタイン研究家の杉元賢治教授を追ったハートフルアブラギッシュドキュメンタリー映画。入国審査官に「What’s the porpose of your visit?」と問われて「あいむ、るっきん、ふぉー、ざ、あいんしゅたいんず、ぶれいん!」と元気よく答える杉元教授の雄姿を見よ! 本作の魅力は杉元教授の発散する中年 […]

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